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社会福祉法人白十字会
東京白十字病院
〒189-0021
東京都東村山市
諏訪町2-26-1
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FAX.042-392-7908

APS療法

新しい選択肢、バイオセラピー

これまでの変形ひざ関節症の治療

 これまでの変形性ひざ関節症の治療では、軽度なら運動療法や薬物療法による保存療法、重度なら手術療法が一般的です。
 軽度であれば運動療法や減量、消炎鎮痛薬(内服や貼付薬)で経過をみることができますが、その後、病気が進行してくると消炎鎮痛剤に加えて、ひざ関節内にヒアルロン酸を注射して痛みを和らげる治療がよく行われます。
さらに病気が進行した場合は手術療法となります。手術療法にはいくつか種類がありますが、中心となっているのは人工関節を用いたものです。

バイオセラピーとは?

 バイオセラピーとは、自分や他人の細胞や血液由来の成分を使い、病気の治療や傷んだ組織の修復を行う新しい治療法です。

APS療法とは? ~血液由来のバイオセラピー~

 ひざ関節症の関節内では、軟骨の破壊成分を作り出す炎症性サイトカイン(IL-1,TNFα)という悪いタンパク質の働きが活発になっていますが、わたしたちの体の中にはこの働きを抑える良いタンパク質(IL-1ra,sIL-1R,sTNF-RⅠ,sTNF-RⅡ)も存在しています。
 APSとは、自己タンパク質溶液、Autlogous Protein Solutionの略称で患者さんご自身から炎症を抑える良いタンパク質と軟骨の健康を守る成長因子を高濃度抽出したものです。
 APSは血液からPRP(多血小板血奬:Platelet-Rich Plasma)を分離し特別な加工を加えることで、ひざ関節症の治療に有効といわれる成分を高濃度に抽出するため、次世代PRPとも言われます。
 APS療法はご自身のひざ関節内にAPSを注入し、関節内の炎症バランスを整えることで、炎症・痛みを改善し、軟骨破壊の抑制が期待されます。
 APS療法は欧州ではすでに治療法として承認されていて、米国ではすでに治療法として承認されていて、米国では複数の医療機関において臨床試験が行われ、有効性の確認が進んでいます。ご自身の血液を使用するため安全性も高く、来院当日に治療可能な、体に負担の少ない治療法です。
 

治療の流れと期待される効果

治療の流れ

ひざ関節の痛みと炎症

 ひざ関節症の関節内では、軟骨の破壊成分を作り出す炎症性サイトカイン(IL-1,TNFα)という悪いタンパク質の働きが活発になっています。悪いタンパク質は軟骨の破壊成分(MMP)の生産を促進します。
 悪いタンパク質は炎症を悪化させ関節の痛みを増加させます。これを放置すると最終的にはひざ関節の機能が失われ、軟骨全体の変性が進みます。

APSのメカニズム

 私たちの体の中には炎症を抑える抗炎症性サイトカイン(IL-1ra,sil-1R,sTNF-RⅠ,sTNF-RⅡ)という良いタンパク質も存在します。良いタンパク質は悪いタンパク質の働きをブロックし、軟骨破壊に傾きがちな関節内のバランス改善に関係します。
 APSは自己タンパク質溶液、Autologous Protein Solutionの略称で、患者さんご自身の血液から炎症を抑える良いタンパク質と軟骨の健康を守る成長因子を高濃度抽出した溶液です。
 APS療法は悪いタンパク質が過剰に存在する関節内に、良いタンパク質が豊富なAPSを直接注射することで炎症や傷みを軽くし、軟骨の変性や破損を抑えようとする治療です。
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